空気人形
「空気人形」を見てきました。
空気人形は、空気を入れて膨らます大きなお友達御用達の人形なわけです。要するに、昔からある女性の代用品。
空っぽな人形が「心」を持ってしまった--。
嬉しくて切ない愛の物語
というキャッチコピーから、人形とオーナーのラブストーリーを想像していたのですが、全く持って予想を裏切る内容でした。
心を持った人形が、秀雄(オーナー)の留守に街へ出て、ビデオ店の店員・順一に一目惚れしてバイトを始め、少しずつ親しくなっていく。夜は秀雄の住む家に戻り、人形として過ごす。
心を持つようになってから、秀雄の行為に嫌悪感を示すようになっていく人形を見ていると、それじゃぁ、オーナーの立場がないじゃない・・・ と思ってしまうのでした。
ただ、この映画は。
見ていると、誰が可哀想なのか、分からなくなる。
主要登場人物はもちろん、エピソードのように挟まれる都会に住む人々。
全員が、それぞれ孤独で病んでいる。
空気人形が「私、空っぽなの」というのと同じように、人間達も空っぽの状態で生きている。
生々しいシーンも多いし、レイプシーンもある。それってSMだよね?(人形相手の)という場面もあり、血まみれの惨劇もある。かなり際どくグロテスクな映画だけど、終始、淡々とキレイな映像で見せられるから、「切ない」という印象に仕上がっている。
人とのコミュニケーションを拒絶して生きる人のグロテスクな有様。私にとっては、そういうメッセージの映画だった。
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